めざせ ドラポケマスター
チャンピオンの切り札を務めたり、
伝説のポケモンとして君臨したり、
レーティングバトルの王座を何年も守り続けたり、
数多のプレイヤーの前に
幾度となく立ち塞がってきたポケモン。
それがドラゴンポケモンだ。
神秘的で強力なドラゴンポケモンは、
時に良き好敵手として、時に頼れる相棒として、
多くのポケモントレーナーに愛されてきた存在である。
しかし、それはゲームの中での話。
ポケモンカードゲームの世界で
ドラゴンポケモンは陽の目を
見ることができていない。
それを示すために、このようなデータを用意した。
これは2017〜2018年の間に開催された
公式の大型大会で上位入賞したデッキの分布である。
様々なタイプのポケモンが混在している環境なのだが、
つまり、ゲームではあれだけ
輝かしい活躍をしているにもかかわらず、
ドラゴンポケモンはカードゲームでは
成績を残せていないのだ。
いや、もしかしたら使われることすら
ないのかもしれない。
強いはずのドラゴンポケモンは、
何故カードゲームでは不遇の存在なのか。
その原因を探る。
ドラゴンポケモンとは
ドラゴンポケモンの不遇さを語るにあたり、
まずドラゴンポケモンについて詳しく見ていく。
ドラゴンタイプ
すべてのポケモンには1つ、
もしくは2つ「タイプ」という属性が設定されている。
18のタイプのうち、
ドラゴンタイプを有するポケモンを
「ドラゴンポケモン」という。
ドラゴンタイプの歴史
ポケモンが誕生した1996年から
ドラゴンタイプは存在しているが、
意外にもポケモンカードに登場したのは
誕生から15年以上経った2012年のことだった。
ドラゴンタイプのカードデザイン
ドラゴンタイプを表すマークは
龍をデザインしたものとなっている。
ドラゴンタイプの希少性
ゲームのドラゴンポケモンは希少性が高く、
入手が困難なのだが、
それを反映してか、
カードでもレアリティが高めに設定されており、
収録されたドラゴンポケモンの
半数以上がR以上のレアリティをつけられている。
ドラゴンタイプのエネルギー
そして、その他のタイプと異なり、
ドラゴンタイプは
基本エネルギーが存在せず、
他のタイプの基本エネルギーを
代用してワザを使うのが特徴である。
このサイトで取り上げるドラゴンポケモンについて
ドラゴンポケモンの中には
タイプを2種類持っているものが多く、
ドラゴンタイプではない方のタイプで
カード化されているポケモンもいる。
しかしこのサイトで
取り上げるドラゴンポケモンは、
基本的に
「ドラゴンタイプでカード化されているポケモン」
に絞っている。
ドラゴンポケモンは何故不遇なのか
では、何故ドラゴンポケモンのデッキが
一線級になれないのか原因を探っていこう。
エネルギーコスト
上でも述べたが、
ドラゴンポケモンの最大の特徴にしてデメリットが、
ワザを使うときに
複数種類のエネルギーを要求される点である。
ドラゴンポケモンでデッキを組もうとすると、
必然的に複数のエネルギーを
デッキに入れる必要に迫られる。
当然のことながら単色デッキに比べて、
多色デッキは手札事故が起こりやすく
構築やプレイングが難しい。
エネルギーコストは
ドラゴンポケモンの抱える大きなハンデ
となっているのだ。
弱点がつけない。
がしやすいカードゲームだと思う。
何故なら、ポケモンカードのトップメタ対策として
「弱点を突く」という、
とてもわかりやすい方法があるからだ。
例えば、強力な特性を持つ
ゾロアークGXが流行った後に、
弱点をつけるマッシブーンGXのデッキが
流行した例もある。
このように、弱点をつくことは、
大きなアドバンテージになるのだが、
現在の対戦環境には
ドラゴンポケモンが弱点を突ける相手がいない。
つまり、メタゲームの流行に乗って
躍進することもできないのだ。
弱点をつけないタイプが、
全てのエネルギーが使えるノーマルポケモンと、
エネルギー制限がきついドラゴンポケモンだけ
というのがドラゴンの哀愁を誘う。
カードプールの少なさ
ドラゴンポケモンは希少な存在である。
現在、800種類を超えるポケモンが存在するなかで、
フォルム違いやメガシンカを合わせても
ドラゴンタイプのポケモンは60種類に満たない。
その希少性がドラゴンポケモンの魅力でもあるのだが、
もとになるドラゴンポケモンが少なければ、
カード化されるドラゴンポケモンが
少なくなるのも当然のことだ。
現在、スタンダードレギュレーションで使える
ポケモンのカードは2994種類(再録カード含む)
その中でドラゴンタイプは118種類しかない。
先ほどレア率が高いと書いたが、
つまりは母数が少ないのだ。
そのため、パックによっては
ドラゴンポケモンが収録されないこともあり、
パックが販売されるごとに変動する環境に
取り残されてしまうこともあるのだ。
タイプ専用カードの格差
ドラゴンポケモン自体が少ないことが
トレーナーカードにも影響が出ている。
ポケモンをサポートするトレーナーカードには、
いろいろな効果で対戦を有利に進めてくれるのだが、
中には対象のポケモンのタイプを指定するものがある。
対象のタイプを制限する分だけ、
強力な効果を持っているのが特徴で、
例えば闘ポケモンデッキにはコルニ
草ポケモンデッキには巨大植物の森など
特定のタイプには必須ともいえるカードもある。
特にXYシリーズには強力なトレーナーカードが
多く収録された。
しかし、その中に
ドラゴンポケモンを指定したカードは存在しなかった。
(サンムーン環境になってこの格差は改善されつつある。)
哀しいけど愛おしいドラゴンポケモン
以上のように、ドラゴンポケモンは
ワザのエネルギーコストが
他のタイプに比べて厳しいにもかかわらず、
弱点やトレーナーカードの恩恵を受けられない。
故に苦しい戦いを強いられているのである。
しかし、私はこれら
ドラゴンポケモンに吹き付ける逆風もまた、
ドラゴンポケモンの魅力なのではないかと感じた。
そこで私はポケモンカードを遊ぶにあたり、
ドラゴンポケモンに焦点を当てて、
ドラゴンポケモンの魅力や
潜在的な能力を引き出していきたいと考えた。
このブログは、
「ドラゴンポケモンマスター」
略して
「ドラポケマスター」
を目指す者の記録である。